ドロップセットのやり方とは?短時間で徹底的に追い込む筋トレ!
ドロップセットは、ひとつの種目でセットごとに重量を減らし、回数を増やしていくトレーニング方法です。
一種目で短時間であっても徹底的に追い込むことが出来、週一でしかトレーニング出来ない場合にも有効。
今回は、ドロップセットのやり方についてご紹介します!
ドロップセットの効果とは
人間の筋肉は、現状の限界を超える負荷を与えることで成長します。
現在の状態では耐えられない負荷が連続して加えられたとき、その負荷に耐えるために筋肉は発達しようとするのです。
ですから、筋肉を発達させるためには、必然的に「限界まで追い込む」ことが必須。
限界に達しない生ぬるい負荷では、いくらやっても所詮”有酸素運動”の域を出ないのです。
その限界を超える負荷を加える方法は数多くありますが、ひとつの方法として多くのトレーニーやアスリートに好まれているのが「ドロップセット」
ドロップセットとは、選択したひとつの種目で、高重量低回数からはじまり、セットごとに重量を減らしながら低重量高回数に移行していくトレーニングの事。
たとえば、50kg5レップでセットを組んで、上げられない限界まで追い込んだとき、筋肉は「50kgを一度も持ち上げられない」状態に疲労しているわけです。
しかし、50kgは無理でも30kgなら持ち上げられるかも知れません。
だから、重量を減らしながら、最終的に20kgのシャフトでさえ持ち上げられない状態まで追い込むのが、ドロップセットの目的です。
これによって、次の3つの状態にまで筋肉を追い込むことが出来ます。
@筋繊維の損傷
A筋グリコーゲンの枯渇
Bミトコンドリアの機能停滞
筋繊維が物理的に損傷して修復のために多くのタンパク質が筋肉に取り込まれる。
枯渇したグリコーゲンの補充のために、大量の糖質が取り込まれる。
そして、ミトコンドリアの機能停滞に対応するため、新たなミトコンドリアが増える。
このようにして、限界まで追い込まれた筋肉は、その限界を先に伸ばすために強く成長するのです!!
最後まで追い込め!
ドロップセットのやり方
ドロップセットは、選択したひとつの種目で重量を減らしながら行っていきます。
このため、選択する種目で「速やかに重量を調整できる」環境で行うことが必須になります。
ジムであれば、各種マシンで行うのが最も手軽でしょう。
マシンであれば、ピンの抜き差しだけで速やかに重量を調整できます。
ただし、マナーとしてひとつのマシンをあまりに長時間占有しないようにしましょうね。
ドロップセットはセット間の休憩をほとんど取らないことがポイントなので、重量調整は速やかに行って、長くても10分程度で終わらせるようにしましょう。
また、プレート式のダンベルやバーベルを行う場合は、外側のプレートを外すだけで済むようにしておきたいところ。
あらかじめ3段階の重量を決めておき、外側から順番にプレートを外せば済むようにしておきましょう。
ドロップセットの例
ベンチプレスでのドロップセットの例を作ってみました。
各セットごとに、その回数が限界になる重量を自分で設定してください。
また、各セット間の休憩はなるべく少なくしましょう。
一息ついたら、すぐに次のセットに入るようにするのが重要です。
第1セット:80kg×6レップ
第2セット:80kg×6レップ
(重量変更)
第3セット:60kg×10レップ
第4セット:60kg×10レップ
(重量変更)
第5セット:40kg×限界回数
第6セット:40kg×限界回数
ベンチプレス一種目でインターバルをほとんど取らずに6セット行いました。
終わった頃には、大胸筋も上腕三頭筋もパンパンにパンプしているはずです。
ここまで追い込めば、筋肉はあらゆる能力を使い切り、真に限界まで追い込まれたことになります。
ドロップセットで大事なのは最後の1レップ!
ドロップセットでは、軽い重量であっても一回も上がらなくなるまで追い込むため、週に一回のトレーニングでも十分な筋発達を見込めることがわかっています。
逆に言うと、これほどの強度のトレーニングを毎回やってしまうと、オーバートレーニングになってしまう可能性が大。
一つの部位を週に一回しかトレーニング出来ない場合、トレーニングの時間を長く取れない場合などに有効なトレーニング方法です。
また、最近トレーニングにマンネリを感じている方などにも、筋肉に新鮮な刺激を与える方法として好まれています。
このドロップセットにおいて肝心なのは、「最後の1レップ」です。
最後の5.6セットでは、とにかく一回も上がらなくなるまで限界回数で行うのがポイント。
重量をかなり減らしているので、多少フォームが乱れても怪我のリスクは低いですから、自分を甘やかさずに本当の限界までやるのが重要なんです!
アメリカのストレングスコーチTony Estrada氏によると「もがくようにして力を振り絞り、最後の1レップを行っている限り、2kg×500レップでも、200kg×5レップでも、どちらを選択しても構わない。」との事!
筋肉を発達させるためには、最後の1レップを青筋立ててうめき声が出るくらいのテンションで行うことが大事!
自分を甘やかさずに、最後の力を振り絞るのが、ドロップセットを有効にするための秘訣なのです!